或る国家の終焉 その2
我が国では明治政府以来、一貫して緊縮財政・増税路線が国是のようにして語られてきました。財政規模は出来る限り小さく、国民からは極力税金を搾り取らなければ我が国は立ち行かなくなる…この声に押されてきたのが我が国政府だと極言しても良いくらいでしょう。そして、歴代の我が国官僚たちは先人たちのこの路線を継承することを何よりも優先してきたのです。
ところが、ここで一つ面白い統計があります。よくマスゴミが伝え、皆さんも聞いたことがあるであろう「国民の借金」という言葉です。これは国債の発行残高を指していますが、では、その国民の借金とやらの推移をご存じの方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?明治政府から大正・昭和・平成・令和と続く我が国ですが、国債の発行残高はなんと3000倍に膨れ上がっているのです。
多くの人が絶句するこの数字は紛れもなく事実であり、また、先の「緊縮財政を続けなければ国家が立ち行かなくなる」という言葉が真っ赤なウソだということを示しています。さらに、「国民の借金」とバカの一つ覚えのように嘘を喚き散らすマスゴミですが、国債とは政府の借金ではあるでしょうが、国民にとっては債権(つまり財産)になるのです。
現在、我が国が発行する国債の約97%が国内で消費されています。正確には日銀が買っているのですが、日本銀行は株式会社であり、紛れもなく国民側の組織です。つまり、いくら国債を発行しても、それを日銀が買い支える限り、我が国が経済的に立ち行かなくなるということは有り得ないのです。
官僚らが至上命題とする「緊縮財政・増税路線」というものが、そもそも何の根拠もないことが、これで分かります。しかし官僚が学歴バカなら、政治家も学歴バカという状態の日本において、国民殺しの緊縮財政・増税路線を推し進めることだけが良い政治家、良い官僚の指標になっているのもまた事実なのです。この迷信を打ち破らない限り、我が国の復権は有り得ないでしょう。