第47代米国大統領 ドナルド・トランプ

日本時間 11月6日(火)午後を回った頃、米国現地時間では夜中の3時頃という時間に一人の男が壇上に向かい、聴衆に軽く手を振っていました。これから、世紀の大統領選を戦い終え、そして19世紀のクリーブランド大統領以来132年ぶりとなる大統領への返り咲きを、自身の勝利演説で高らかに宣言するための第一歩を踏み始めたのです。悲喜こもごもの感情に米国が覆いつくされている今だからこそ、トランプが何故大統領に返り咲いたのか、対抗馬のハリスは何がいけなかったのかを語ってみたいと思います。

まず今回の選挙戦を第三者の視点で見ていて、桜井の大統領選挙の予測は最初から最後までトランプ勝利でした。生放送などでも今年の初めからトランプ勝利を発言していますので、確認されたい方は過去の放送をご覧頂ければと思います。とはいえ、喜んでトランプ勝利を祝うというわけではなく、日本の事を思えばどう考えてもハリスが大統領であった方が良いと確信できるものであり、それでも米国民がトランプを選択するだろうという意味でトランプの大統領返り咲きを予測しています。

民主党政権によって米国が混乱したことは間違いがありません。特にバイデン政権下の前半戦はトリプルブルー(大統領、上院、下院ともに民主党で染まること)となっており、トランプから政権を奪ったバイデンは米国でよりリベラルな政策に舵を切っていたのです。その結果、米国では行き過ぎたポリコレがまん延し、一部富裕層だけの保険制度「オバマケア」問題、上昇し続ける物価に何の対策も取れず国民が疲弊し、メキシコ国境の不法移民は最大一日5000人が押し寄せるという有様に、米国民がぶち切れしていた現実があります。

今回の選挙で、当初はバイデンが大統領選挙を戦う予定でしたが、テレビ討論会での余りの無様な姿(に見えた彼の姿)に民主党内からも大統領候補のすげ替えが叫ばれる形になりました。結果的にはこれが凶とでたわけですが、何よりも民主党も民主主義のルールに従って正式な大統領候補にバイデンを選んだのであり、何よりバイデン自身が認知症のきらいがあるにもかかわらず、大統領選挙を望んでいたのですから、民主党内でも混乱が起きるのは当然と言えるのかも知れません。これが第一の混乱。

バイデンに変わる候補者として担ぎ上げられたのが、よりにもよって副大統領のカマラ・ハリスだったのです。日本ではほぼ名前を知られない副大統領でしたが、このハリスという女は検事上がりではあるものの、米国では「無能」「愚か」「セレブ」というイメージで語られる人物でした。だからこそ、桜井はこの時点でトランプの返り咲きを確信していたのです。とまれ、この植え付けられたイメージを払しょくするに、時間が足りなかったというのが第二の混乱でした。イメージの中の最後の「セレブ」という言葉が非常に重いものでした。良い意味で使用される言葉ではなく、悪い意味での「セレブ」(日本では上級国民)です。

彼女を支持する仲間はもちろんセレブが多く、特にハリウッドのスターなどがハリス応援団に名前を連ねていました。有名どころで言えば、テイラー・スィフトやハリソン・フォード、アーノルド・シュワルツェネッガーなどでしょうか。しかし、こうしたセレブが顔を揃える応援団を米国の一般人たちがどう思うか?という視点に欠けていたのではないでしょうか。表面上は豪華のセレブ応援団でしたが、生活苦に喘ぐ国民にとってはただの高慢ちきな集団にしか見えなかったでしょう。有名であるということが、即投票に繋がるわけではないことを今回の選挙は私たちに教えてくれているのです。

そして、三つ目の混乱を挙げるなら、彼女の立場です。副大統領というポストは大統領継承順位で大統領に次ぎ、上院の議長も兼ねる要職です。簡潔に言えば、バイデンフレーションと現地で揶揄される、現在の米国の物価高騰を招いた責任はバイデン政権、その中にあるハリスにもあるという見方が大勢を占めていたことです。だからこそハリスはもっと経済に絞って、なおかつバイデン政権の継承ではなく思い切った転換を訴えるべきだったのですが、結果はご承知の通りです。もちろん、いきなり候補者になったというハンデは考慮する必要がありますが、それでも新鮮味を欠き、バイデン政権の後継者とみなされたことによる混乱が民主党内でも嫌気を起こしていたことは否めない事実でしょう。

こうした数々の混乱の中で、大統領選挙は当初予想されていた「接戦」になるどころか、トランプ圧勝で幕が下りることになりました。さらに、今回の選挙で見落とされがちなのですが、上下両院の選挙も同時に行われており、上院は共和党が最低でも52対48で多数派奪還に成功、下院でも(この原稿を書いている時点で確定はしていないものの)改選前に多数だった共和党が更に伸長されることが期待出来る数字となっており、トリプルレッド(大統領、上院、下院ともに共和党が占めること)を達成しそうな勢いです。こうなると、もはや誰もトランプを止めることが出来なくなるという形になるでしょう。

米国第一主義を訴える彼が公約を守ろうとするのは当然ですが、我が国への影響はどうなるのか、と考えたときに暗澹たる気持ちになります。米国第一主義に対抗出来るのは日本第一主義しかなく、それ以外の主義主張では鼻先で笑われ相手にもされないことが簡単に予測出来ます。日本で唯一の国家主義者(ナショナリスト)と欧米白人たちから認められた桜井誠ですが、その桜井が今の政界をみて米国と、トランプと渡り合える人物を探したとき、誰一人存在しないことに愕然とします。であるなら、新たにナショナリストたちを育てれば良いだけなのです。

都知事選の最終演説でも同じことを発言しましたが、我が国はこれから苦難の道を歩かなければなりません。希望を持てない現状が続くと思いますが、それでも信じて前を向かなければならないのです。そんな日本のために、桜井にできる最後の仕事として人材教育の桜葉館を主催し、ここで育った人材を可能な限り中央に送り込んでいきたいと考えています。彼らが日本の中枢に入り、政治を司るようになれば、もしかすると日本の復活もあり得るかも知れないのです。今月中旬から桜葉館の第一期が始まります。読者諸氏におかれては是非とも桜葉館をご支援頂きたく、何卒よろしくお願い申し上げます。この支援は直接桜井に寄せられます。

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タカタ マコト